「どうせ辞めてしまうのだから、どんな辞め方をしても問題ない」と考える人もいるでしょうが、それは、違います。会社を辞める場合は、やはり円満退職が一番なのです。それはなぜか、3つの理由を紹介しましょう。
転職の場合は前職の評判が伝わる場合が・・・
1つ目は、転職した場合、前職でのあなたに関する情報が、新しく働き始めた会社に伝わることがあるということ。
どんな会社でも人間の集まりで成り立っていますから、どこでどんな人間同士のつながりがあるかわかりません。
たとえば、「まったく知らなかったけれど、転職先の上司と、前職での上司が知り合いだった」とか、「人事担当者が前の上司と親戚だった」ということも、かなり確率は低いものの、ありえない話ではないでしょう。
そういう人間関係がある場合、あなたの前職での情報が、転職先の人の耳に入ることもありえると想定しておくべきです。
今の会社と前の会社に突然のつながりが
転職先と前の会社との間に、仕事上のつきあいが生じるケースもあるというのが、2つ目の理由です。
まったく関連のなさそうな業種の会社に転職したとしましょう。ところが、そこで新規プロジェクトが立ち上がり、前職と手を組むということも、可能性としてはあるわけです。
あるいは、新しい会社で営業職になったら、前の会社がその営業ターゲットになることもあるかもしれません。
むしろ、「元の会社だから顔が利くだろ?」という理由で、優先的に元の会社に行くことになるかもしれません。
そんなことになった場合、「前の会社が円満退社だったか、ケンカ別れのような形で辞めたか」によって、あなたの立場はまったく違うものになることでしょう。
寿退社でも注意
「自分は寿退社だから、転職はしない。だから、そんなことは関係ない」と思う方もいるかもしれません。
しかし、その場合でも、「退職の意志表明」から「退職日」までにはある程度の期間があります。また、もしかしたら結婚式などでなんらかの協力をお願いする場合があるかもしれません。
ごたごたして辞める場合は、その期間を、嫌な気持ちで過ごさなければならなくなります。
たとえば「上司とケンカ別れ」のようになっても、退職日までは、その上司と顔を会わせなければならなくならないのですから、ごたごたは避けたほうが賢明でしょう。
いかなる場合も円満退職を
人間関係は思わぬところで影響をしてきます。
辞める会社だからいい加減にやって、あとは忘れればいい・・・という考えは、人生にとって非常にマイナスとなる考え方と言えます。
常に円満退職を目指すのが、やはり一番なのです。